奥伊吹スキー場ゲレンデにて【動画編】自然と人工の調和。
貸し切り感ハンパなし。
オフシーズンも観光資源にしないともったいない!4週間ぶりの晴れの週末、長かったなぁ。
傘をさして空身で登る雨の日のミニマムな金剛山に慣れきってしまってすっかり出不精に。
あまりにも久しぶりな晴れなので、何を持ってどこへ行けばいいのかボケてしまって。。(^^ゞ
行ったら行ったでだいたいは来て良かったと思うことになるのに、
行く前ははというと、もう行きたい山が無いなぁ~と意欲減退ぎみになって迷走中。
単に予習不足で、この山のここを歩きたい!というきっかけに出会ってないだけなんだろな。
知らない山に挑戦するのはワクワクするのに、行こうとするまでが腰が重いんだよなぁ。
さて今回の山は、ストックしている貧弱な「
いつか歩きたい山かもリスト」の中にあって
そろそろ行ってみてもええかなぁ程度の動機不十分な山ではあった。
この山を知ったのは5年ほど前、ツアー登山のパンフレットに載っていたのがきっかけだったと思う。
変わった名前だったことと、ツアーのターゲットにもなる山なのに知名度が低いので、
もしかしたら穴場的魅力があるのではないかとリストに加えていた次第。(^^ゞ。
有名な山は良いに決まってるけど、有名じゃない山のどこかに魅力を見つけられたらと思い
まだか、まだいいや、と機会を狙いつつもずっと引っ張っていた山である。
知り過ぎて行っても楽しさが半減するので、例によって過度な下調べはあえてせず
どこから取り付いてどっち回りに周回すべきかという程度の情報だけを確認していざ突撃。
今回はどんな発見があるのだろうか。
起点は
奥伊吹スキー場そのもので、駐車場も登山口取り付きも同様だった。
ピークへの周回ルート上の一部だけゲレンデを歩くのかな程度に思っていたら、
コース取りによってはゲレンデに始まり、ゲレンデで終わるという
スキー場自体が山みたいな事になりかねないほど大部分がゲレンデ内となる。
このパターン、思わず氷ノ山に隣接する鉢伏山や比良の蓬莱山なんかを思い出した。
障害無く歩けるかどうかを別にすると、ゲレンデ外は自然林あふれた山々に囲まれているので
バリエーション好きにはたまらない山域になるかもしれない。
ゲレンデは見通しがよく、人工的とはいえ開放感があってとても気持ちが良い。
シーズンオフだけに広すぎる駐車場には車はたった数台しか駐車しておらず、
紅葉シーズン終盤とはいえ不人気ぶりが伺える。
もしかして、かなりつまらない山なのだろうか?
これといって特筆すべき点が無くとも、勝手知らない遠くに来たというだけで気分はワクワクだ。
さらには迷える森みたいなところにでも紛れ込めば五感が研ぎ澄まされ
その緊張感は生命力を高ぶらせる。
今回は5年前のツアーパンフにあった周回コースを反時計回りで回るルートである。
何の疑いもなくゲレンデを登り始めたところで地図を確認したら
いきなり取り付きを間違えていた事に気づいて駐車場まで戻る。
写真でみたことのある場所を発見したものの、あまり人の歩いていない様子に一抹の不安を覚える。
このようなあまり人の歩いてなさそうなルートのいちばん高いリスクは
この時期ならスズメバチとの遭遇くらいかな。
熊に出会うことはもちろん、襲われるのは可能性としてはかなり低い。
過去に一度だけ山で熊に遭遇したことがある。
高野龍神の護摩山から十津川へ抜けるオフロード林道をバイクで走っていたとき
体長1mくらいの熊が道の真ん中に居て心臓が止まりそうになったが、
エンジン音にビビって向こうから去って行った。
また、
金剛山の泣石谷道をを下山中の終盤、
まさかの吠えまくる野犬数匹に取り囲まれて進退窮ままった事があったが、
思いついた方法としてカメラの三脚を開いたり閉じたりして向けたところ
異質の生命体と認識したのか、後ずさりし始め危機を脱したということもあった。
それに比べるとスズメバチだけはどうしようもない。
結果的には遭遇が無かったことを先に述べておく。
ほんまにこっちで合ってるのか?と疑いたくなるような薄い踏跡が
あるような無いようなところを登ったら、今度は斜面をへつりながら下り基調に。
目の前の尾根を一気に登るのだろうくらいにしか思っていたので思わず地形図を確認。
やがて沢に着地し、小さな沢を渡渉をすると古びたブンゲン登山道という看板があった。
それにしてもよく探さないとわからないほど踏み跡の薄い登山道だ。
ツアーパンフに載っていた5年前あたりを最後に、誰も歩かなくなったのかな。
登るべき尾根がわかったので適当なところから取り付こうと思っていたら、
2つ目の古い看板を見つけたのでそこから取り付いた。
一般的にはバリエーションルートと呼ぶようなステージである。
徐々に高度が上がるにつれて紅葉がちらほらとなり、やがてそれは見事なまでに降り注ぐ。
といってもこんなに遠くの山まで来た甲斐があったというようなものでもないが。
見え隠れする遠くのゲレンデの尾根も紅葉が鮮やかで晩秋真っ只中にいる満足感を味わう。
一年中、ずっと秋なら良いのにと思うと同時に、ここに来るといつでも秋なんだと錯覚しそう。
どれくらい登ってきたか、相変わらず踏み跡があるような無いような状況は変わらず。
登りが終盤でピークに近づくにつれて最初のうちはちょっとした障害程度だった笹が、
やがて胸の高さほどまで達してまともに進めないほど笹ヤブゾーンになった。
それでもどっちへ進めば良いかわからないようなものではなくて、
しゃがむと獣道のような薄い踏跡のトンネルになっている。
そうなるとしゃがみ歩きで腕で笹を平泳ぎのようにかき分けて進むと少し楽に。
山頂まであと50mほどというところまで達する、さすがに腰も痛くなってきたので
こんどは匍匐前進モードに切り替えて進むことになった。
そんなこんなで、突然笹が吹っ切れてポンッっと山頂に飛び出したらそこは平和そのもの。
稜線から眺める南東方向の眺望は抜群で、そこはまさに紅葉した自然林の海。
白山も御嶽山も、ゲレンデからは金糞岳も一望できた。(ズームレンズ無かったので撮れず)
さきほどはどこから飛び出したのかわからないほど密集した笹に取り囲まれていた。
これだとゲレンデ側から来たハイカーは、山頂より先へはどこへも行けない袋小路と思う事だろう。
さすがにピークで大休憩していたら人が押し寄せてきた場合に記念写真撮影の邪魔になるだろうと
ゲレンデ方向に進んだもう一つのピークで大休憩。
一時間ほど滞在していたが、結局、誰一人ハイカーは通らなかった。
少々のアップダウンを経て最初のゲレンデリフトに到着。
そのままゲレンデを下ればあっさり下山完了となるがそれではあまりも物足らないので大回りへ。
スキー全盛期の十数年前に一度だけ滑りに来たことにある奥伊吹スキー場は、
あの日シーズン終盤の3月だったと思うが雨でシャーベットの悪コンディションだった。
あまり大きくはないスキー場というイメージだったが、今回感じたのはけっこう広大。
朽ち果てたリフトも含めると少なくとも10本くらいあるだろう。
そんな広大な芝生弁当広場?や眺望を欲しいままに完全貸し切り状態だった。
琵琶湖こそ見えないが、蓬莱山より気に入ったかも。
もっとゲレンデを登り返したりして歩き倒したかったところであるが今日は時間切れ。
こんなオフシーズンも何かコンサートとかにでも有効利用しないともったいなすぎる。
今回、時間切れで戻れず課題を作ってしまった事がある。
ずいぶん離れてしまってから発見した奇妙な物体。
巨大でひらべったいUFOのような巨石?と、球型に見える巨大な巨石?
どうして近くまで近づいたときに気付かなかったのか。
そっち方向へ進入できる分岐があったなら「こっちはどこへ通じるの?」と疑問をもったはず。
あれはいったいどのようなものだったのだろうか。。
こんなのは山じゃないって思うハイカーもいるかもしれないが、
自分的にはなかなか良かった。
行けばわかるが、決して「奥伊吹スキー場」=ブンゲン(射能山)ではない。
その他の写真は以下より