鳥取 大山にて【動画編】長い階段の果てにはアルプスのような光景が待っていた【ルート】
下山駐車場-(夏山登山道)-行者谷分かれ-六合目避難小屋-頂上避難小屋-頂上
-(木道周回)-行者谷分かれ-(行者登山道)-大堰堤-大神山神社-モンベル-駐車場中国地方最高峰で鳥取県にある標高1,729mの火山「大山(だいせん)」。
日本百名山の独立峰で、伯耆大山(ほうきだいせん)と呼ばれることが多い。
大阪からの日帰り圏で誰もがその名前を知っている山であるのに
これまで一度も登ったことがなかったので遅ればせながら登ってきた。
これまで何度か候補に挙げていた山なのに、なかなか登攀意欲が湧かなかった山である。
というのも、独立峰でこの山容そっくりな山、そう、
あの「伊吹山」とどうしてもイメージが重なってしまって。。
伊吹山に登ったら大山も登った気になっていた、というのが正直なところ。(^^ゞ
それに、今でこそ遠征慣れしてきているものの日帰り圏と行っても
岡山や鳥取と聞くだけでとても遠いという印象があった。
昨年の今頃も大山に行きかけたけど、やっぱり遠いし移動コストもかかるので
日帰りではもったいないなと思い「氷ノ山」に変更したくらいである。
その他にも昨年は
蒜山三座縦走にも行っているので、まだ行かなくても良いだろうと。
そんな大山は、蒜山三座を越えるほどの魅力があると思えなかったり。。
そしてさらに、大山山頂はいろんな方のブログを見ても常にガスっていて展望が無い感じ。
そんなこんなで期待しないで行って期待以上だったら良いなぁくらいの気持ちだった。
この週末はまたもや絶好の晴れの天気予報である。
この時期に無理してでも遠征しておかないと、来週からはしばらく秋祭りで山に行けない。
そしてその後はすぐに冬将軍がやってくる。
ところで今回たいへんな惨事に見舞われた
御嶽山。
天候次第では東方面の候補の一つとしていたし、二度目の御嶽山は濁河温泉からと
ルートも具体的に決めていただけにただけに山中で知ったニュースに大変な衝撃を受けた。
夜移動は金曜日仕事が終わってからのお疲れの身にはつらいので
最近は極力敬遠ぎみで、少しでも布団の上で睡眠が取れれば運転中眠くなりにく。
家で4時間ほど眠って午前1時起きで2時半頃に出発。
近畿道、中国道、米子自動車道を経てトイレ休憩以外はほぼノンストップ。
現地にはコンビニがほとんど無いのを知っていたのですでに済ませておいた。
4時間足らずで到着。
駐車場にはざっと十数台の車があったがスペースには十分余裕があった。
準備を済ませて7時過ぎにスタート。
撮影をしている間にもひとり、またひとりと後ろから追い抜いて行く。
それなりに登山者の多い山なんだと思った。
だがしかしそんなのは序の口で、下山時には想像を越える登山者数に驚くことになった。
撮影で立ち止まることがあっても、それなりに普通に登っていると
平均点以下の速度なのか、はたまた地元の人らはみなさんパワフルすぎなのか
どんどん抜かされて行く。。
登りだしから延々と階段が続き、時には障害物レースのハードル状になった部分も。
どうやら最後まで階段らしい。
高低差で900mほどずっと階段だとすると、金剛山の千早本道の約2倍の長さ。
金剛山と違うところは植林が一切無くて、すべて自然林。
しかし、登れど登れど展望が無いどころか、堂々巡りしているかのように変化も無い。(- -)
さすがに途中で心が折れ出す。
こんなに遠くまで来てコレかぁ。。ハァ。。何の修行だか。。
それでも五合目を越えてくると徐々に下界の展望もチラホラで植生も変わってきた。
登山道は相変わらず階段状が続く。(^^ゞ
六合目に達すると広場になっており、年季の入ったコンクリート製の避難小屋があった。
下界180度ビューの展望は開放感抜群で、日本海、宍道湖から蒜山高原まで見渡せる。
一方、山頂のある上側の見通しも良く、大山の山容は穂高の山並みを彷彿させるものがあった。
そしてさらにさらに登り詰めて木道が現れるところまで登り切ると
そこはあたかも3000m級の日本アルプスを思わせる風景が広がっていて、
おもわず「おぉ~、スゴイ!」とつぶやかずにおれなかった。
長い木道を歩いて、登山開始から約3時間で山頂直下の避難小屋に到着すると、
やはり山頂はガスに覆われていて展望が無さそうだった。
山頂避難小屋は大きめで、トイレや休憩所があった。
小屋前で昼食しようと思ったが
小屋前はフラットになっているのでここで昼食しようと思ったが
山頂はすぐそこなので先に登ってみることにした。
山頂での濃い霧は吹っ切れることが無さそうであった。
山頂前はウッドデッキで、階段上になった部分を利用して休憩している人が多数。
せっかくなので自分もその場に溶け込み昼食。
一時間近く休憩している間にガスが吹っ切れてくれれば良いのになぁという
晴れ男の淡い期待に、大山が応えてくれることは無かった。
やっぱりこの山とは相性が悪いぞぉ、という勝手な思い込み。(≧▽≦)
ちなみに山頂石碑のあるところは本来の山頂ではなく剣ヶ峰が山頂であり、
かつてはそこまでの登山道があったが、地震等による崩落が進んで
きわめて危険な状態となったために登山道が取り消された。
それでも無理から登る人が居て、戻れなくなってしまい助けを呼んだという報道もあった。
さてさてますますガスの範囲が広がりを見せる中、
昼食が終わってもまだまだ午前中で時間がたっぷりあったので木道を周回。
まるでアルプスのハイマツを思わせる特別天然記念物のキャラボクの純林は圧巻で、
木道を覆い尽くすかのような勢いだった。
大正9年に避難用として作られたという石室があったり小池があったり
上を見上げると、山頂へ向かう木道に多数の登山者が見えた。
自分が登っていた時間でも金剛山千早本道並みであったが、それ以上である。
周回が終わって下山に差し掛かるも、次々に老若にゃんにょの大群が登ってくる。
藁(わら)や角棒などを手にしている登山者がチラホラと。
山頂で土一揆でもするのか?と思ってしまった。
きっと何らかのイベントがあるのだろう。
そんなわけで下山する人は圧倒的に少ない中、
五合目くらいまではすれ違いが困難な箇所ばかりで行者登山道への分岐まではかなり時間がかかった。
行者登山道は登りの夏山登山道とはまったく違った雰囲気で、木道あり、大堰堤のあるカール状あり、
沢あり、林道あり、出雲大社の分社あり、蒜山蕎麦屋あり、大きなモンベルありでこれはこれで良かった。
モンベルで前から気になっていた45Lのザックを買いそうになったがそこはなんとか物欲を抑えた。
そしてほどなく駐車場に帰着した。
みるくの里や温泉に立ち寄って帰国の途へ。
その他の写真は以下より