雪彦山(大天井岳)ピークにて【動画編】 雨なので集中できなくてよくわからない動画である
雨にもめげず、ヤマビルにもひるまず・・、マイッタ。。
このところ週末になると雨模様だったり用事があったり。
さすがに三度目の週末の今回は泊まりの遠征・・・の予定が雨予報。
それでもやっぱり遠出がしたく雨雲の動きをさかんにチェック。
晴れるとしたら淡路島か神戸は六甲山ぐらいしか無い。
それでも粘ってぎりぎり晴れと雨のはざまで・・・氷ノ山アウト。
それならばと少し手前の近畿百名山「雪彦山(せっぴこさん)」に行くことを前夜に決めた。
雪彦山は兵庫県姫路市にあり、日本三彦山のひとつとして知られる修験道の地で。
まわりはおだやかな植林の山で占めらてるというのに
雪彦山だけは岩がニョキッと地面から湧出したかのようにここだけが岩山である。
朝7時ごろに現地に到着したがまさかの雨。
せいぜい曇りかと思っていたが少々当てが外れた。
せっかく姫路まで来て最初から撤退は悲しすぎる。
一時間ほど待機して小雨になったところでとりあえず行けるところまで冷やかしに。(^^ゞ
本降りになってきたら即撤退のつもりがどんどん高度を上げ、
もう来た道を戻りたく無いなぁというところまで達したところで
自分撮りをしていて、ふと足元を見ると登山靴にヤマビルがくっついていて
今まさに足のほうへと向かっている!
こんな湿度の高い天気だし、4~10月はヤマビルに注意って登山口に書いてたもんなぁ。
以前、
奈良の白鬚岳でヤマビルに見事に噛まれてたっぷりチを吸わせてあげた跡が
一年以上痒みを伴ってジクジクしていてようやく最近になって治ったばかりであるからして
体質が合わないのか相性が悪いゆえ、何が何でも避けなければならない。
速攻剥がしてプーン。
まだ登り始めてそんなに経っていないのに出鼻をくじかれた。
取りつかれたらすぐに発見できるようにパンツの裾を膝までめくり上げて固定。
なんちゃって短パンモードで監視体制を強化。
その後またすぐに地面を這っているヤマビルがいた。これはこの先は油断ならない。
雨で濡れた岩場をクサリで下りる所が出てきた時にはさすがに撤退を考えたが
手に持っていた傘をたたんで降りれば大した難所ではなかった。
それにしても蒸し暑く、気温は高くないのに汗がダラダラ出てきて止まらない。
クライミングにも使われている巨大な岩壁の下を過ぎてからは急登が続く。
ポイントA-6「セリ岩」に到着し、すぐそばの「みはらし岩」のほうへ行ってみたところ抜群の展望。
まだ9時40分過ぎであったが、朝3時頃に食べたっきりで空腹感が強くなっていたので昼食に。
水墨画のような展望を眺めながめていると、時にはガスって真っ白になったりと移り変わりがはげしい。
雨は霧雨のようだったり小雨になったりと相変わらずあまり良くない。
50分くらい休憩したところで、これから進むべく道を検討した結果、
大天井岳ピークを踏んでからすぐのショートカット道にて短絡した周回でさっさと引き上げようと思ったが。。
山と高原地図では「長いクサリ場あり」と書かれた部分だ。
短いクサリ場や長めのクサリ場などの難所を越えてようやく大天井岳のピークに到達。
山頂には祠があった。
看板には「雪彦山」と書かれていたが「大天井岳」と落書きされていた。
山と高原地図では雪彦山はもっと離れた別のピークとなっている。
晴れていると長めの良さそうなところであった。
再出発して下っていきながら振り返ると、大天井岳がいかに急峻で切り立った岩山であるのかがよくわかった。
しばらく行くとショートカット道への分岐に到着したが、余力も時間もたっぷりあるので
雨が上がって明るくなってきたので雪彦山、鉾立山、ジャンクションピークを通る大周回をするルートに変更した。
山と高原地図に「長いクサリ場」と書かれたショートカット道がとても気になるので確認に行ってみると、
クサリが垂直に垂れていて下が見えない非常に危険なところだった。
看板にも滑落事故多発の上級ルートとまで書かれていた。
雨で濡れた岩山だけに、さすがにこんなところを下りる訳にはいかない。
何かあっても誰にも気づかれない。そう、今日は誰一人も出会っていない。
よく見ると、そばには「迂回路」と書かれた方向もあった。
分岐点まで引き返し、雪彦山方向に向かってしばらく行くと「新下山道」なる分岐があった。
さきほどの「迂回路」もこの「新下山道」も山と高原地図には掲載が無い。
現地に来てみてたら地図には載ってなかったルートを発見することがよくあるのが山の面白いところだ。
新登山道への分岐を過ぎてからは植林地帯へと変化し、少し長めの登りを詰めてようやく雪彦山山頂。
展望も無く、植林に囲まれたまったく予想外な穏やかなピークに拍子抜け。
これが雪彦山だとすると脳内イメージとは違いすぎる。
岩山の大天井岳こそが雪彦山というイメージに相応しい気がした。
写真やポスターで見る雪彦山も岩山そのものを表現していることから、
八ヶ岳や大峰山という山が存在しないのと同じく、この辺りの山々をひっくるめて雪彦山と言ってる感じ。
雪彦山山頂からは稜線あるきでさほどアップダウンも無い、どちらかというと植林半分、自然林半分。
やたらと栗の実が落ちていたり、日の当たるところは足を撫でるように馬酔木やシダ類が生えていて
特に鉾立山への登りでは雨上がりの後だけにそれらによって濡れまくり。
そしてヤマビルを気にしながら歩かないといけない感じで岩山の雪彦山とはほど遠かった。
山と高原地図上の表記で「ジャンクションピーク」という名前が格好良かったので楽しみにしていたが、
何てことないピークが三方向の分岐になっているだけであった。
どこの看板にもジャンクションピークなんて書かれてないし。(≧∇≦)
その後も低いシダ類が鬱蒼としていて足元が見えないのが不安を煽る。
あれからヤマビルを見ていないので大丈夫かと思うが・・とそこから先は地獄の下山であった。
無数のヤマビル攻勢が始まったのである。
植林地帯にまじりながらの沢ルートは清涼感のある良いところでなんども渡渉を繰り返す
楽しいステージであるが、靴の中に小枝が入ったので脱いで外そうと思ったらヒルが靴下にくっついていた。
素手では剥がしにくいので、こういうときはタオルハンカチの出番である。
もう片方の靴の中に居ないか確認。セーフ!いつ取りつかれたんだろ、と思いながら
めくりあげた膝下を気にしながら歩きだして数分。またもやヒル、ヒル、ヒル。。
1cm程度のヒルから、通常の細長く伸びるヒル、ナメクジくらいある大型のヒルまでヒル天国。いや地獄。
靴に取り付いた時点で気づくと思いきや、靴下にくっついているのを発見するまで気付かない。
ヒルを踏んだ時に靴の裏にくっついたやつが上がってくるのか?と靴の裏もチェックするが居ないけど?
1分間おきにヒルチェック!で気が気じゃない。この下山ルートは80分くらいあるんだけど?
途中、美しい滝を眺めたりと楽しむことも忘れずに数えきれないほどのヒルと戦いながら
どうにかこうにか大曲り休憩所への分岐。
ここからはさすがに下山道を行かずに大曲り休憩所(舗装林道)へとエスケープ。
休憩所の東屋でヒルの最終チェックを行った結果、被害なし!セーフ。
あまった食料などを食べて休憩しながらダラダラと舗装林道を下って駐車場へと下山完了。
雪彦山の大周回はもっと歩きごたえがあると思っていたが意外とコンパクトな印象だった。
大周回をショートカットするルートとして、
・長いクサリ場の上級コース(下山道)
・長いクサリ場の迂回路
・新下山道
・ドロカベコース
の4ルートを今回発見することとなった。
今日はついに人と遭遇すること無く終わった。
帰りは雪彦温泉で汗を流してさっぱりしたところで仮眠して帰った。
外部資料:
雪彦山・今昔外部資料:
洒落にならないヤマビルその他の写真は以下より。
※ご安心ください、写真や動画にヤマビルは登場しません。

雪彦山はココ! 遠征というほどでもないけどちょっと遠出という微妙な圏内。

山と高原地図 for iPhone + GPS軌跡 時計回りで、大曲り休憩所からは舗装林道


無料?駐車場のある起点

駐車場からあるいて1分ほどのところにある登山口(キャンプ場がある)

舗装路にでっかく書かれた矢印方向に従って登山開始。

小雨ぱらつく中であるが森のなかはなんとか傘要らず。しかし暗い・・。

こんな日に誰も登ってるワケ無いよなぁ。。

展望岩からの眺めは幽玄の趣。


ここで最初のヤマビルに遭遇! 長時間じっとしていたわけでは無いのに靴の上に。。


最初の難所のクサリ場は3mほど下りて岩場をトラバース
こんな天気であるし、いこうか戻ろうか撤退を考えた場所である

大峰の大普賢岳の岩屋群を思い出す、こちらに覆いかぶさってくるような巨大な岩壁

ヒル対策のなんちゃって短パンでお見苦しい白魚のような足はご容赦(^^ゞ

岩の間が狭すぎてクサリに頼らざるを得ない岩場を登り終えて上から見下ろす

「セリ岩」の向こうに「見晴らし岩」があるらしいので行ってみた。

油断ならない部分を抜けて・・

ちょっとこわごわ記念撮影

今回いちばんの眺めであった。昼食を摂って大休憩した場所である。

ヤマレコはやっていないが、山バナナの会所属(たぶん)なので山バナナ。
一登一拾のつもりが、この山にはゴミがまったく無かった。

ガスが出て何も見えなくなったり吹っ切れたりを繰り返すので動画で定点観測。

セリ岩はザックを背負っていては最後のところで通れないが、実際には迂回路から抜けた

気づきにくい場所に静かに置かれていた小さな岩。
「人生の一大事は・・」うぅ・・読めない。 他の場所にもこんなのがあるのだろうか?
→その後、電子辞書にて判明!
「
人生の一大事は邂逅(かいこう)です」
つまり、
人生の重要な出来事とはめぐりあいであるということである。

セリ岩を抜けてすぐのところ。

こういうステージではロープは補助的に利用して完全には頼らず、三点支持で足で登るのが基本。

大天井岳ピーク。 こここそが雪彦山山頂であると思う。

山と高原地図では「長いクサリ場あり」のショートカットコースであるが、
30mほどの垂直の長いクサリやロープが16箇所もあるなど滑落事故多発の上級コース(迂回路あり)

雪彦山ピークを目指す途中、「新下山道」なる分岐があった


雪彦山ピークに向けての急登

雪彦山ピークは展望無し、岩場も無し。

日の当たるところにはシダ類 雪彦山の岩山のイメージがほど遠い

小さい秋


ドロカベコースへの分岐のある場所 泥壁?とは気になる名前である

雨に濡れた膝ほどの高さのナニカが足を撫でるので冷たいって(> <)


鉾立山のピークであるが立ち止まることもなくスルー

カッコイイ名前である「ジャンクションピーク」はこんな場所。(^^ゞ


さぁ、ここからはヤマビルとの戦いが始まる・・

用心していたにもかかわらずここまで相当数のヤマビルに取りつかれたが全て未然に剥がした

沢から急登を上がってこんな場所に出た。
左斜め上方向は昔の登山道か?恐ろしそうな岩場のトラバースであった

大曲り休憩所の東屋 戦いは終わった。。

下山途中の舗装林道から見上げる雪彦山(大天井岳)は尖っている

上級コースはここを斜め右下に向かって下りるという。。