世界遺産 富士山(Mt.Fuji summit)
富士山を日帰りで登ってくるといういわゆる弾丸登山は
大阪府チャレンジ登山大会並みにハードだったかも?
山頂は強風と低温でおそろしく寒かった。【コース】
五合目須走口(5:00)-六合目(6:15)-本六合目瀬戸館(6:45)-七合目太陽館(7:40)-
本七合目見晴館(8:25)-八合目下江戸屋(8:45)-本八合目江戸屋(9:10-9:25)-
九合目(10:00)-富士山頂(10:25-12:10)-須走口(14:55)梅雨が明けてすっかり暑くなってしまった。
せっかくの三連休なのに後半2日間は予定があって山には行けない。
そんなことならと、日帰り遠征に突撃することにした。
どこ行こか、行きたい山域がまったく浮かんでこなかったが、
前々日くらいになって未踏の西穂高に遠くへ行きたいエネルギーを仕向けることにしたが。。
ウェアラブルカメラまで準備してやる気満々で前日を迎えたが
まさかの天気予報は北陸や日本アルプスなどの北部は雨の予報。
じゃあ晴れるのはどこ?って考えたところ、富士山くらいしか無いではないか。
今シーズン初の3000m峰にどこか登りたかったし、どうせなら未踏の山を歩きたかった。
富士山は過去に登頂している上、6月の世界遺産登録やマイカー規制などで遠ざかり、
まったく眼中には無かったが、こうなったら冷やかし半分で日帰りで登れるところまで登って
世界遺産登録後の富士山がどんなことになっているのか見届けに行って
涼んでこようくらいの気持ちであった。
最も距離のある不人気登山口である須走口(標高2,000m)からの高低差約1,770mも
日帰りで登れるわけがないと思っていたが、
日頃の鍛錬の成果かどうなのかはわからないが、時間的にも体力的にも余力を残して登ることができた。
高低差がある分、下山の長さはハンパなかった。
結論から言うと、
弾丸登山をすると山頂でお鉢めぐりや剣ヶ峰などへ行く余力も時間も無いのは惜しい。
それでも日帰り登山する場合、下山後はどこかに泊まってから帰ったほうが良い。
というのも、帰りの運転の睡魔との戦いが今回の核心だった。
泊りの山行きではないので、いつものプチ遠出くらいの装備に加えて、
日帰り富士山という事での特別装備はというと、ストックとゲイター(スパッツ)くらいである。
砂埃が多かったので「マスク」があっても良かったかも。
水は2.5リットル+ポカリ2本で1リットルの計3.5リットル。
最終的には水2リットルとポカリ1本が余ったので、
水500ml+ポカリ500mlの1リットルで済んだ。
ザックの重量はデジイチも含めると15kgくらい。
夜20時半頃に地元を出発し、近畿道、第二京阪、京滋バイパス、新名神、東名阪、伊勢湾岸、
東名、そして初の新東名と乗り継いで最短ルートで御殿場ICを目指す。
金曜日の仕事終わった後というのは一週間の疲れでヘトヘト。
そんな疲れを取れないまま夜通しの運転なのでSAやPAで短い仮眠の繰り返しとなる。
12日17時からマイカー規制がかかった須走口。
ふじあざみラインの起点近くに専用駐車場所に到着したのは午前3時半すぎ。(駐車料金1,000円)
そこからシャトルバス(6時始発)に乗るにはあまりにも時間が無駄なので、
タクシー乗り場(お手洗いあり)からタクシーに乗って時短を考えた。
運転手さんに5合目までいくらくらいかかるか尋ねたところ3,800円とのこと。
ちなみにシャトルバスは往復で1,500円くらいである。
時は金なりで行きはタクシーを使う。
30分ほどかかって5合目に到着したのは午前4時半。
一年ぶりの3000m峰なのでカラダの高度順応のためにしばらく休憩ついでに写真でも撮る。
売店前の休憩場所に居ると売店の方から椎茸茶の差し入れがあった。(無料)
昆布茶のように塩味が効いていて美味しかった。
ここ須走口は標高約2000mと他の登山口に比べて低い方であるため不人気で空いている。
これから登ろうという人たちは数えれるほどチラホラという感じであった。
新東名のほうの浜名湖SAで買った朝食のおにぎり1個とだし巻き玉子を食べ
ご来光を眺めながら、30分ほどのんびりしてから5時に出発した。
歩き出しは原生林生い茂る緑の中。ただし、ブヨが多く、油断していて刺されてしまった。
歩く速度は通常なみ。呼吸方法は高度とともに意識して深い息をするように心がけた。
森林限界が近づいてくると、山中湖畔を眺め下ろす展望が広がっていた。
5年前に歩いた時と何も変わっていない。
外国語の案内標識が増えたのと、登山道から外れないようにロープが張られているくらいかな。
登山者の数も以前と変わらず少なく自分のペースで歩ける。
六合目の小屋、本六合目は通過、七合目の太陽館は5年前に泊まった山小屋である。
ここで初めて腰を下ろしてコンビニおにぎり1個だけ食べる。
あまり沢山食べたり休憩しすぎると歩けなくなるか歩きたくなくなるかもしれないので
5分足らずの休憩で再出発。
本七合目、八合目も通過し、本八合目で腹ペコになっていたので小休憩することにした。
さすがに本八合目では標高3370mもあって風に当たると寒いので風を避けて
ウルトラライトなウィンドブレーカーを着たら、おにぎり2個と超熟食パン1枚を食べる。
超熟食パンでも十分美味しかった。
ほんとは超熟ロールを持ってきたかったのだがスーパーでないと売っていない。
超熟食パンは偶然にも御殿場を下りてからのセブンイレブンに売っていた。
ここあたりから吉田ルートからの登山者と合流するので、それなりに登山者は多くなってくる。
いよいよラストスパートである。
九合目は鳥居と壊れた小屋のようなものがあるだけ。
ツアーの団体で混み合ってくるが抜かすこともできる。
さすがに3,500mの標高を超えてくると息苦しく、10歩くらいサッサッサと登ると
心臓のドキドキが止まらず立ち休憩の繰り返し。
ようやく山頂の鳥居が見えてきた。
午前10時30分、山頂に到着した。
標高2,000mの須走口からの所要時間は5時間30分であった。
山頂をうろうろし始めたと同時にガスってきて風が強くなってきた。
お鉢巡りどころかお鉢を見に行くことすら困難で、
フリースを着て、その上にレインウェアを着て、山小屋の外でおにぎりを食べていたら、
耐え切れないほど寒くなってきたので山小屋に避難。
そして温かい缶のお茶(400円)を買って暖まる。
名物のカレー(1,200円)を食べようと思っていたが今回は徹底した節約をすることにして諦めた。
少し吹っ切れたりガスったりの繰り返しの合間を縫って、お鉢を覗きに行ったが
剣ヶ峰のほうはほとんど見えず、引き返してきた。
トータル一時間半の休憩の後、砂走りで下山へ。
富士山は登りより下りのほうがキツイと思った。
砂走りは宇宙遊泳のようにフワフワと砂の上を飛ぶようにして圧倒的スピードで下山していけるが、
やはり長尺であるがゆえに足への負担はかなり大きい。
下山開始直前からポツリポツリと小さな雨も降りだして、
須走口に戻ってきたときにはヘロヘロになった。
いつもキツイ山歩きをしたときには、大阪府チャレンジ登山大会と比べてどうか?と
比較をするのであるが、今回は富士登山のほうが楽か、ほぼ同じくらいに感じた。
12時10分に下山を開始して、14時55分に須走口に下山完了。
うっかり15時のシャトルバスを逃してしまったので、菊屋でソフトクリームを食べて生き返ったところで
15時30分のシャトルバス(1,200円くらい)を待って駐車場まで帰った。
駐車場から近い温泉は休日は1,500円と高いので、山中湖畔の紅富士の湯(700円)で汗を流した。
露天風呂が開放感抜群で疲れを落とせた。
御殿場ICへ戻るまでに食事と給油を済ませて帰国の途へ。
仮眠しても眠気が取れず、家に着いたのは日曜日の午前3時になった。
かなりハードな行程だった。。。
動画編は後日。
その他の写真は以下より。