日本岳にて
楽な周回の予定のはずが、
日本岳はちょこっと大変だった~。(> <)やっと夏休みならぬ盆休みだというのに天気予報は良くない。
遠征する予定があったわけではないが、雨で蒸し暑い低山だけは避けたい。
そうなると金剛山に避難するしか無いわけであるが。。
(金剛山はいつでもウェルカムな懐の広さがある)
もともと先週末に予定していた日本岳の周回予定が
好天続きだったこともあって急遽、鈴鹿山系に行ってきた。
そんなわけで今回は懸案の日本岳行きとなったわけであるが、
天気がいちばんの心配事であった。
幸いピンポイント天気では15時くらいから少し降るかもしれない程度の予報だったので決行。
予定では12時台には下山完了をして和佐又ヒュッテ前の芝生広場でのんびり昼食しながら
まったりとした時間を長時間過ごすというのが今回の最大の目的だった。
実際には「日本岳」が予想外の難所で、クリアするのに時間がかかってしまい、
14時を過ぎての和佐又ヒュッテ帰着となってしまった。
大普賢岳周回とあまり変わらない所要時間となってしまった。
それでも2時間以上過ごせたし、いつもながらいろいろ発見があった。
【目的】
1.和佐又山ピークハント
2.日本岳ピークハント
3.日本岳を経由した周回
4.和佐又ヒュッテ前にてのんびりまったり長い昼食
【コース】
和佐又ヒュッテ(7:55)-和佐又山のコル-和佐又山(8:20)-和佐又山のコル-シタンの窟(9:20)-
朝日窟-笙ノ窟-鷲ノ窟-日本岳のコル(10:00)-日本岳(休憩)-(バリエーション)-
伯母峰ルート合流-休憩所-和佐又ヒュッテ(14:00)和佐又ヒュッテ冬はスノーハイクに夏はキャンプと四季を通してアクティビティを楽しめる和佐又山。
廃校の校舎を利用したヒュッテでは宿泊も可能。
そんな和佐又ヒュッテを起点に大普賢岳ピストンや七曜岳、無双洞をまわる
周回コースがメジャーである。
大普賢岳や七曜岳や周回は毎年のように歩いてきたので今回は、いつも先を急いでいて
立ち寄ったことのなかった日本岳から逆の周回(コースにはなっていない)を歩いてみることにした。
駐車料金千円がアイタタであるが、ヒュッテ前の牧歌的な開放感にはいつも癒される。
ヒュッテのものと思われる放し飼いの犬がヨタヨタと近づいてきて、やたらとまとわりつき、
あちこちを嗅ぎまわる。こちらにすごく興味あるそうだ。
やたら人懐っこいその犬とはその場で名残り惜しいが一旦別れる。
歩き出しは日差しが暑く、さっそく日傘をさす。
今日はちっこい2座のピークハントと言うことでまずは和佐又山へ。
いつもの流れで和佐又山のコル経由で登ってしまった。
ヒュッテ前から和佐又山ピークへ直登できるルートがあるのを失念していた。
和佐又山和佐又山のコルからは10分ほどで山頂であるが登りだしで
カラダがまだこれからっていう暖気運転中状態だったのでわりとしんどかった。(^^ゞ
山頂は周りの立木が伐採された感じで開けている。
展望はというと大普賢岳や水太覗の崖が高くそびえているのが望める。
登山道を登って上から眺めているとその威圧感に気づくことは無いが、下から眺めるとすごい絶壁だ。
すぐに登ってきた道をコルへと戻る。
巨木ふれあいルートコルから窟(いわや)群のあるところまではしばらくはヒメシャラの目立つ自然林の中を歩く。
思ったより長いスパンである。
コルからすぐのところにミニ周回ルート「巨木ふれあいルート」への案内板ができていた。
その後もこの新しいタイプの案内板を多数みかけたことから、和佐又山周辺一帯を集中的に最近整備された感じ。
ここはスルーする。
和佐又北周遊ルート最初の窟(いわや)であるシタンの窟が近づいてくると、こんどは「和佐又北周遊ルート(滑落注意)」の案内板が。
どうやら日本岳を手前からトラバースして笙ノ窟尾根のほうへ行く分岐っぽい。
ここもスルーする。
窟(いわや)群シタンの窟、朝日窟、笙ノ窟と進むに連れてその迫力が増す。
はじめて大峰山系を歩いたのが大普賢岳周回ルートであり、この窟群を通ったとき、
金剛山系しかしらなかった自分にとって、あまりのスケールの大きさに呆気にとられた。
遠い慣れない山に来てしまった、この先今日は無事に帰れるだろうかというちょっとした不安も感じた場所でもある。
笙ノ窟は修験道の参籠行場として重要な歴史的背景を持ち、後世に継承すべき貴重な信仰遺跡だとか。
笙ノ窟の少し手前から急にあのヒュッテの犬が現れる。
ここまで追いかけてきたにしては遅かったな。。(^^ゞ
(後からヒュッテの管理人さんに聞いた話では、やたらと登山者に道案内したがる犬だとか)
笙ノ窟からしばらくはこの犬と一緒に歩く。
もちろん犬が先導してくれる。
時々ナニカの気配を感じたのか、様子を見に行って離れたり戻ってきたりとガイドにしては落ち着きが無い。
日本岳のコル(10:00)
コルまで最後の急登を登る。以前はどこを登るのかわかりにくかった時もあったが新たに鎖が付いていた。
この段差は犬じゃ登れないだろうと思ったところもスタスタと。なかなかかわいい犬である。
ようやく日本岳のコルに到着すると、犬はまたナニカの気配を感じたみたいで
登ってきたのとは反対側の斜面のほうに消えていった。
休憩がてらしばらく待っていたが帰ってこなかった。
日本岳(別名:孫普賢岳)
大普賢岳まであと50分足らずの距離まで来たところで今日は大普賢岳には行かないので反対側の日本岳へ。
日本岳なんて立派な名前が付いているから前から気になっていたのだ。
石ノ鼻あたりから見るとまるで富士山のようにきれいな円錐形に見えたような気がしたが。。
登りだしいきなりからちょっとした岩場で、たよりないロープを補助にクリアする。
その先もほとんど人が歩いていないような平らな面があったかとおもうと大きな盛り上がりがあって
ここもロープを頼りに登りきり、ちょっとしたシャクナゲゾーンを歩いてピークへ。
なんだかイメージが違うちょっとした難所だった。
山頂を示す三角点や看板があったが展望はほとんど無し。
そこからちょっと奥へ行った先のほうがピークより高かった。
せっかくなので記念写真などを撮る準備しているとやたらとブヨにアブ。
パワー森林香の出番である。
しばらく休憩したところで、歩いてきた道とは反対側へと進んで行く。
ブッシュや藪などの障害は無いが、ここからがちょっと難所だった。
山と高原地図の破線ルートではないバリエーションルートである。
立木を掴みながら慎重に降りなければならない所が多々あった。
笙ノ窟からの破線ルート合流なんとか日本岳からコルに下り切ったところに案内板が立木にくっついていた。
どうやら日本岳をトラバースする笙ノ窟からの破線ルートがここに合流してくるようだ。
ここからは2つめのピークを越えなければならないのだが、
急な取り付きを登ると、2つめのピークはまるでノコギリのように尖ったギザギザの岩場であった。
どちらのサイドも切り立っていて転落必至。これは困った。
途方に暮れていると雲行きがあやしくなってきて少しパラパラと雨が。
さきほどの笙ノ窟から合流してくる破線ルートでエスケープしようかと思って案内板まで戻り、
まわりを眺めたおしているとどうやら北側から2つめのピークをエスケープできそうな踏み跡らしきものがあった。
トラバースしてトラバースして難なくクリアできた。
雨は本降りになることなく、傘を使うほどの事も無いままいつの間にか上がっていた。
2つめのピークをやり過ごした先は開けて明るい超快適な尾根歩きである。
和佐又北周遊コース合流ゴキゲンな足取りで歩いていると真新しい看板が。
あの和佐又北周遊コースがここにつながっているのか。
厳密に計算したわけではない適当に希望的に思っていた12時台には下山完了できそうにないので、
行動食のパンで小休止をして行動再開。ひたすら景色のかわらない森の中。
休憩所大台ケ原・伯母峰方面への分岐からはいよいよ和佐又ヒュッテに向けての周回である。
ここからは山と高原地図の実線などは参考にならなくなり、道なりに進むことになる。
GPSにある旧登山道も踏み跡が消えていたりでテープをたよりに歩くわけであるが、
等高線の緩い先には休憩所があるようで、登山道からはずれなければならないが、
よく見ると屋根のようなものが見えていたのでルートをはずれて休憩所まで直行。
休憩所前にははっきりとした道が付いていたので、道にしたがって歩く。
これ以上下ると和佐又ヒュッテに対して登り返さないといけないところであるが、
ルートはどうにかこうにかトラバースをしているようで高度はそれほど下がらない。
風景もほとんど変わらないまま延々と行くと巨木ふれあいルートからの合流があったり、
大規模な苔むしゾーンがあったり、その他はひたすら森の中。
まだまだ新緑のように青々しているが、あと一ヶ月もしたら紅葉シーズンになるが、
どんな様子なのか気になる所である。
下山完了(14:00)
下山というか登り返してきた感じであるが、あの石碑がいくつか立ち並ぶキャンプ場の上に帰着。
森を抜けようとしたところで雷がゴロゴロ。そんなに近くではないが、雷は音が聞こえた時点で射程範囲内と言う。
ここからヒュッテまでは立木のない砂利道だけに直撃の不安があったので
ストライクアラート(雷警報装置)を確認したところ、緊急避難の一段階手前の避難したほうが良いアラート。
しばらく森から出ずに待機していると、アブとブヨにそれぞれ一箇所刺された。(> <)
すぐに森林香に火を入れて、アラートが一段階下がったところで砂利道を行こうとしたら、
別のルートを発見したのでそこからキャンプ場を抜けて和佐又ヒュッテ前へと戻った。
このストライクアラート、役に立つのかどうか未だによくわからない。電源なかなか入らないし。。
昼食雷も鳴らなくなって明るくなってきたので、芝生広場の片隅で遅めのお昼の準備。
今年のテント泊に向けての食事の研究と最適化の練習というかそんなたいそうなものでもないか。
今回初のアルコールバーナーを使っていろいろやってみた。
アルコールバーナーに関してはあらためて後日レポートしたいが、
イメージしていたより火力が強いし炎が上がる。わりと涼しかったので暖を取れたり、
炎を嫌って虫は逃げてしまっりと予想外の効果もあったり。
しかしながら燃費が悪いなど良い面ばかりではない。
無印良品のお気に入りの「ジャンバラヤ」をコンビニで買ったサトウのごはんで炒める。
車の中にデポしておいた牛肉やネギを炒めてプチすき焼きやマフィンに挟んでみたり。
ブログ「
山めし礼讃」で紹介されている簡単に真似のできる「
マシュマロリッツサンド」をやってみたりと
少量の食材だけでも食べきれないほどだった。
ヒュッテのオーナーが白い犬にリードを付けて散歩していたので、
日本岳まで一緒だった犬の事を話すと、たしかにヒュッテの犬だった。
「お客さんを案内するのが大好きな犬なんです。」「もう帰ってきてますよ」とのこと。
最近起きた無双洞近くの鎖場での遭難事故の件などなどいろいろ話をした。
そんなこんなで後半は雨にやられるかと覚悟していたがなんとか大丈夫だった。
今回の歩きはたっぷりだったかどうか日本岳で時間がかかったので何ともわからないが
行動時間は5時間程度であったことからゆるゆるだったのかな。
その他の画像は以下より。

GPS軌跡(時計回り) ※一部軌跡が乱れているところがあります。

「休」マークの場所も実線も実際の位置とは大きく乖離していた。

和佐又ヒュッテを7時55分にスタート

いきなりの日傘 ヒュッテの標高は金剛山山頂とほぼ同じ

和佐又山のコル

和佐又山への途中


和佐又山山頂 遠くに見えるのは大普賢岳・少普賢岳

ズームしてみる 水太覗の落ち込みはスゴい 大普賢岳の手前のピークが日本岳

コルからすぐのところに「巨木ふれあいルート」の分岐


和佐又北周遊ルート(滑落注意)の分岐

陽がよくあたって水も豊富なのか、花と緑溢れる斜面(鎖場)



シタンの窟


笙ノ窟

突然、ヒュッテのワンコが追いついてきた

笙ノ窟を見上げるとオソロシク高い 石ころ一個でも落ちてきたらヤバイ

鷲ノ窟

見上げるとオーバハングしている岩のでっぱりがコワい


ヒュッテの犬は日本岳のコルまで案内してくれた。
もしかして先回りして大普賢岳のほうに消えていったのかな。

日本岳のコル 正面が日本岳への取り付き
クリックで拡大可
「のコル」って書き足さなくても看板の上には山頂の方向を示す矢印が。


日本岳山頂
ここまで楽には来れないだけに、看板がコルに設置している意味をなんとなく理解した。
パワー森林香が活躍

日本岳の東側は難所


日本岳のピークから東側に降り切って振り返ったところ

日本岳と1505mピークの間のコルに案内板

2つめのピーク(1505mピーク)はノコギリ(トサカ)状で越えれない。
少し戻って北側に20mほど下りてからこんなところをトラバース。

2つめのピークを越えてからは穏やかな尾根で快適。

和佐又北周遊ルートがここに繋がっていた

フワフワと快適な尾根を行く

レタスのように大きなキノコを発見。

手のひらもふつうより大きいが、キノコはさらに巨大

またこんな感じの景色の変わらない森の中を行く

笙ノ岩尾根とはここで別れてヒュッテの方向(正面)へ

テープとわずかながら踏み跡を追う

このあたりはGPSの地図(JAPAN TOPO10MPlus)の登山道とはまったく違う。
休憩所までふつうに直行できた。

休憩所(山と高原地図では「休」マークのあるところ)

新緑さながらの緑 あと一ヶ月もすれば紅葉の足音が聞こえてくるだろう

苔むしゾーンの規模が広くて圧巻だった

大きな岩に張り付いて太い根っこを張ったど根性な木

石碑が立ち並ぶキャンプ場の上に合流して終了となるはずが。。

森を抜けようとしたら遠くで雷鳴が。ストライクアラートは要避難のランプ
ここから先は高いものがなくて雷のターゲットになるのでしばらく待機。
待機中、アブ1,ブヨ1に刺された。

砂利道ではないこんな裏道を見つけてキャンプ場経由でヒュッテに戻る

ヒュッテ前芝生広場の片隅で遅めの昼食
無印良品「ジャンバラヤ」+サトウのごはん=Like!(いいね)

アルコールバーナー+プリムスのロースター=微妙。。
マシュマロリッツサンドリッツクラッカー+無印良品「ゼリー入りいちごのマシュマロ」(炙り)=Like!(いいね)
※無印良品の食品の一部はファミリーマートでも販売している。