
登り:伏見峠(念仏坂)ルート(初)
下山:文珠中尾根ルート今日は単独で、登山を開始したのは遅めの15時ちょうど。
百ヶ辻から念仏坂を登って行く。
途中にある文珠中尾根も、寺谷・文珠東尾根も、木場道・馬の背も、
さらに香楠荘尾根ルートに通じる入り口もどんどんスルーして行く。
伏見峠ルートを登りに使ったのは今回がたぶん最初のはずだ。
これまで夜登山や雨登山等で安全に歩くために下山にだけは利用したことがある。
子供の頃の耐寒登山でも、登りは千早本道で、下山は伏見峠というのがお約束だった。
それゆえに、伏見峠ルートというのは自分の中では下山専用道という位置づけだった。
なぜ今まで登りに使うことが無かったのかというと、
コンクリートでつまらなそうな、ひたすら苦行を強いらるだけだろうし、
心臓破りっぽい坂道は、本道同様にただ単にしんどいだけだ、という
勝手な思い込みで片付けてしまっていた。
それに何といっても、車が山頂に上がれる唯一の道ゆえに、関係者の車の往来がある。
せっかく新鮮な空気を吸いに来ているのに排気ガスも嫌で、
登っている真横を車が通ると興ざめする。
そんなこんなで敬遠してきた伏見道(念仏坂)であるが、
今日、登りに使ってみて思ったのは、意外と快適・極楽ルートだということ。
レインウェアの出番が無い程度に時おり小雨がぱらつく中、
多くの登山者はすっかり下山を終えて帰ってしまった後の静けさを行くのは、
しんみり、しっとりで、自分だけの時間を存分に味わえて良い感じがした。
足元の心配は要らないわ、靴やズボンの裾は汚れないわで、何の不自由もない。
山頂へは遠回りなルートではあるが、せっかちな千早本道よりも快適かも?と思ったほど。
しんどいはずだと思っていた坂も特別に何も感じなかった。
肺活量や筋肉量も十分付いた!?今となっては、むしろ物足らないくらいで
あっけなく山頂に着いてしまった。
そんなわけで、登りに使いたくないという無意識は、
まだ登山慣れしていない頃の思いを引きずっているだけの単なる妄想だということが判明。
今日のような時間から出発するしんみり登山では、常用しても良いかもと思った。
さて、念仏坂に新しく道標ができていた。
これは千早本道にできたものと同じものだ。
たしか「ふ-5」ぐらいまではあったのを確認した。
ということは関係者優先の林道というより?正式な登山道として
認定されて市民権を得たという事になるのかな?
そしてロープウェイのケーブルの真下が、ケーブルに沿うように伐採されていた。
念仏坂からロープウェイの支柱がまともに確認できる。
念仏坂を登り切ったあたりから、急に空腹感を覚えた。
13時にお昼を食べたのに、15時スタートして早くもこれだから燃費が悪い。
さっさと登って、とっとと降りるつもりだったので、食べ物は何も持ってきていない。
ボトルの水だけだ。
お菓子を買おうにも、たしか山頂売店は15時で閉まっているはずだ。
もし仮に16時まで開いていたとしてもどのみち間に合わないし。
などと考えながら歩いていると、霧の中、目の前にほのかな灯りが見えた。
ログハウスの灯りだ。
ちはや園地の端からはログハウスが確認できないほどの濃霧なのに、
近づくにつれてだんだんぼんやりと見えてきたのだ。
そういえばログハウスに売店みたいなのがあったのを思い出した。
よく見ると、売店らしきところ扉が開いている。
これは助かった!と飛び込んでお菓子を買う。
尋ねてみると、ここは16時まで開いているそうだ。
まさにオアシス。
普通のペースで百ヶ辻から40分でログハウスに到着した。
お菓子を買ってすぐに売店を出ようとすると、閉店かたづけ中の店員さんから
「お客さま、お客さま、珈琲飲んで行かれます?一杯分もないんですけど」
と言ってホットコーヒーを出してくださった。(コップの半分以上はありました)
小雨が少し冷たいなと思う中、登ってきてこういうおもてなしをされたら
なんかちょっとうれしかった。
前にここでカップラーメンを食べたときも思ったが、
売店の成田さん、い~感じの方です。
やっつけ仕事な店員さんが多い昨今、ここでは確実に癒されます。
まさにログハウス・オアシスにふさわしい方だなと。
5分と滞留しなかった売店を出てすぐ、山頂をめざして再び歩き出す。
こんな時間のこんな天候の中でも、たまに人とすれちがう。
千早本道に次ぐ登山者の多い銀座通りなので、
午前中などの時間帯にはあまり使いたくない。
ちはや園地から15分ほどで山頂に到着。
山頂16時ちょうどの気温は6℃。
山頂の冬の名物「かまくら」がしっかり復活してました。
国見城趾広場でお菓子を食べながらボケ~っと休憩すること30分。
寒くなってきたのでフリースを着込む。
下山は文珠中尾根ルートから。
このルートを下山に使うことが多い理由は、
念仏坂に降りるとすぐに百ヶ辻に着けるから。
寺谷や馬の背を下山すると、念仏坂をダラダラと歩く区間が長い。
16時30分に山頂を出て、文珠中尾根は比較的ハイペースで降りたので
百ヶ辻下山完了時刻は17時。
ぬかるんでいたので、キレイだった靴は下山でドロドロ。
ズボンの裾もしっかり汚れました。
これで今週末の登山は終わり。
今回はちょっと登り足らなかった。。
その他の画像は以下より。